幼稚園、認定こども園、保育園、それぞれにどのような違いがあるかご存知ですか?
特に、3歳になってからは、この3つの選択肢で迷われる方も多いと思います。
こちらの記事では、どのような違いがあるのか、費用、教育面で差があるのかについてご紹介したいと思います。
目次
幼稚園・認定こども園・保育園の違い
私の場合、幼稚園は3歳から利用が可能で、教育がしっかりしている、保育時間が短い、働いていなくてもよい。保育園は0歳から利用が可能で、働いている必要がある(保育が必要)ぐらいの知識でした。ちなみに、認定こども園については、存在すら知らなかったぐらいです。
幼稚園・認定こども園・保育園、同水準の教育を受けられることを目指している!
教育に関しては、幼稚園がしっかりしていると思われている方も多いのではないでしょうか。
正解とも言えますし、徐々にその差は縮まっているとも言えます。
というのも、共働きの家庭の増加や保育ニーズの多様化に伴い、2017年に保育所保育指針が改定され、2018年から施行されました。
これまでは「保育園は厚生労働省管轄の児童福祉施設」「幼稚園は文部科学省管轄の教育施設」「認定こども園は内閣府管轄の児童福祉・教育施設」という明確な区分がありましたが、今回の改定では保育園が幼児教育の場でもあるということが明記されています。
また今回の改定で、幼児教育に関する記載が幼稚園教育要領、幼保連携型認定こども園教育・保育要領とほぼ共通化されました。さらに幼児教育から小学校へのよりスムーズな接続を目指して、「幼稚園」「認定こども園」「保育園」は「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿(10の姿)」を共有しています。
ちなみに、幼児期の終わりまでに育ってほしい姿(10の姿)とは何?という方のために、念のため、ご紹介します。
・健康な心と身体
・自立心
・協同性
・道徳性・規範意識の芽生え
・社会生活との関わり
・思考力の芽生え
・自然との関わり・生命尊重
・数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚
・言葉による伝え合い
・豊かな感性と表現
以上が、幼児期の終わりまでに育ってほしい姿(10の姿)です。
このことから、「幼稚園」「認定こども園」「保育園」のどこでも同じ水準の教育を受けられることを目指しているのが伺えます。
保育所保育指針が改定され「幼稚園」「認定こども園」「保育園」のどこでも同じ水準の教育を受けられることを目指しているというのを頭の片隅に置きつつ、「幼稚園」「認定こども園」「保育園」の違いを見ていきます。
幼稚園とは
小学校入学前の「学習」を行うところです。管轄省庁は文部科学省で学校教育法による教育施設です。
特徴は、夏休み、春休みなどがあり、給食が任意であること。
先生は幼稚園教諭免許を取得しています。
管轄省庁:文部科学省
対象年齢:3歳~小学校入学まで
標準的な保育時間:4時間
利用できる認定区分:制限なし
費用:私立幼稚園は園により、公立幼稚園は市区町村により異なる
認定こども園とは
「就学前の子どもに関する教育・保育等の総合的な提供の推進に関する法律」に基づいて発足した「幼保一体型施設」です。管轄は内閣府(文部科学省・厚生労働省とも連携)です。
特徴は、幼稚園、保育園どちらもメリットも受けられること。ただし、まだまだ数が少ないところで探すのが困難かもしれません。
先生は原則として保育士、幼稚園教諭免許両方を取得しています。
管轄省庁:内閣府
対象年齢:0歳〜小学校就学前
標準的な保育時間:4〜11時間
利用できる認定区分:1・2・3号認定
費用:市町村の徴収基準により、園が徴収
保育園とは
就業している親に代わって「保育」を行うところです。管轄省庁は厚生労働省で、児童福祉法による福祉施設です。
特徴は、0歳~から預かってもらえること。また、夏休み、春休みなどが基本的にはないので、フルタイムで就労している方は保育園を利用していることが多いと思います。
管轄省庁:厚生労働省
対象年齢:0歳~小学校入学まで
標準的な保育時間:8〜11時間
利用できる認定区分:2・3号認定
費用:認可保育園は世帯収入により自治体が決定、認可外保育園は園にって異なる
保育園の中でも、認可保育園・認可外保育園については、認可、認可外、認証保育園について。認可外、認証保育園なら就労義務はない!の記事で詳しくご紹介しています。
認定区分とは…?
普通に生活していると認定区分なんて言葉について詳しく知る機会がないですよね(笑)。
認定区分について、内閣府のHPにわかりやすい図がありました。
1号認定:認定こども園、幼稚園
2号認定:認定こども園、保育園
3号認定:認定こども園、保育園、地域型保育
共働きではない(仕事をしていない&子供が3歳未満)家庭でも、認可外保育園であれば認定に関係なく子供を預かってもらうことができます。
幼稚園・認定こども園・保育園、かかる費用の違いは?
まず、2019年10月からスタートした新制度である、「幼児教育・保育の無償化」についておさらいします。
幼稚園、認可保育所、認定こども園等(他に地域型保育)の場合、3〜5歳児クラスのすべての子どもの利用料(保育料)が無償となります。0〜2歳児クラスの子どもについては、住民税非課税世帯が無償の対象です。
また、認可外保育施設等では、3〜5歳児クラスの利用料(保育料)が月額3万7,000円を上限に無償。0〜2歳児クラスの子どもについては、住民税非課税世帯について月額4万2,000円を上限に無償となります。
幼稚園の預かり保育についても、幼稚園利用に加え、その利用日数に応じて、最大月額1万1,300円までの範囲で利用料が無償となります。
幼稚園
利用料(保育料)が無償化対象となります。
とはいえ、保育料以外の入園金や時間外預かり、送迎バスなどオプション費用もかかることから園によって、また、公立と私立では費用に大きな差があります。
事前に何がどのくらい必要か確認しましょう。
なお、文部科学省の調査にると、公立幼稚園と私立幼稚園の1年間にかかる費用は下記のようになっています。
公立幼稚園 22万3,647円、私立幼稚園 52万7,916円となっています。
月額で換算すると、公立の幼稚園は約1万8,000円、私立の幼稚園で約4万3,000円です。
文部科学省:平成30年度子供の学習費調査の結果について より
認定こども園
0〜2歳は、国が定めた上限金額(月額)は、認定区分によって変わります。
1号認定:0~25,700円
2号認定:0~101,000円
3号認定:0~104,000円
なお、3歳以降は、利用料(保育料)が無償化対象となります。
認定こども園でも、幼稚園同様、入園金や送迎バス、園によっては教材費を集めているところもありますので、事前によく確認しましょう。
保育園
0〜2歳は、認可保育園は収入によって保育料が変動するため、自治体によって決められた所得・住民税・世帯収入などの定義によって負担額が異なります。
3歳以降は、利用料(保育料)が無償化対象となります。
しかし、完全に無料ではなく、例えば給食などの食材料費や延長保育料、雑費などについては、保護者が負担することとされています。
幼稚園・認定こども園・保育園のメリット・デメリット
さて、ここまで、幼稚園・認定こども園・保育園の違いについてご紹介しましたが、メリット、デメリットは簡単に言うとなになのか見ていきたいと思います。
幼稚園のメリット
・園によっては楽器演奏、習字、英語、お花、剣道、お茶など幅広いカリキュラムがある
・早い時間に園が終わるので、親子の時間もたくさん取れる
・いろいろとイベントもあり、親子で楽しめる
・幼稚園バスがある
幼稚園のデメリット
・フルタイムの共働き家庭は一部(延長預かりはあるが、お友達が帰ったりするため寂しい思いをすることがあるかも)
・園指定の制服やグッズの購入・準備、イベントの手伝いなどがある
・私立幼稚園は、特に、費用が高くかかることがある
・のびのびさは、保育園に比べると少ないかも
認定こども園のメリット
・幼稚園と保育園のいいとこ取りができる
・保護者の就労に関係なく、どのような家庭でも入園可能
認定こども園のデメリット
・まだまだ数が少ない
・幼稚園から移行した園は、平日の行事が多い傾向がある
保育園のメリット
・夏休みや春休みなどの長期休暇がなく、朝から夕方まで預けられる時間が長い
・栄養満点の給食がある
・認可保育園であれば、入園料などがなく初期費用が抑えられる
・遊びの中で学ぶことができる
保育園のデメリット
・希望の保育園があっても、定員数や指数で必ず入園できるとは限らない
・教育は同水準を目指しているとはいえ、どちらかというと遊びが中心のため、勉強や習い事の時間が幼稚園に比べると少ない
幼稚園・認定こども園・保育園の違いまとめ
幼稚園・認定こども園・保育園についてご紹介しました。
まず、フルタイムまたは同じぐらいの日数・時間で仕事をしている方は、預かってもらえる時間が長く、夏休みなどがない保育園や認定こども園が良さそうです。
もちろん、共働きフルタイムで幼稚園に通う方もいらっしゃいます。その場合は、預かり保育があるのか、また、どのぐらいのお友達がいるのか、また、料金なども確認してみてください。
(ママ友は、共働きフルタイムで幼稚園に預ける予定ですが、入園金で12万園、預かり保育が月額4万円となり、迷っていました)
幼稚園は就労に関係なく入園でき、帰りも早いことから親子の時間が多くとれます。
私は、親子の時間が多くとれるのは魅力的だなと思いました。(その分、公園で遊んだりと大変かもしれませんが…)
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